岐阜県大垣市のピアノ講師、杉山ゆかりです。
土曜日は月2回のグループレッスン日でした。今月は2回の60分レッスンでバイナリーとターナリーの拍子のついて。参考にしたのはフランスのフォルマシオン・ミュジカルのテキスト「音楽の魔法」第2巻。
有名なオッフェンバックの「ホフマンの物語」からバルカローレ。
バルカローレと言っても、舟唄と訳したとしても、小学生の皆さんには何のことやら。
バルカローレとは、実態はゴンドラ漕ぎの歌。
ヴェネツィアの街は水の都なので自動車でも自転車でも歩きでもなく、ゴンドラという小舟で移動するんですよ、というお話から。ホフマンの物語でもヴェネツィアのシーンで流れます。
スマホでヴェネツィアの街の写真をみんなで見ます。
じゃあヴェネツィアってどこの国?イタリアのどこ?地図を見て確認です。
次にオッフェンバックのお話。
みんなこの曲知ってるでしょう?と天国と地獄のカンカンを弾いてあげると「運動会の曲だ!」と声が上がります。
この曲を作曲したのがオッフェンバック。
ドイツで生まれてフランスに帰化した人です。
さあさあ、皆さん、ト音記号とDメージャーの調号書いて8分の6拍子で聴音します。
Dメージャーの調号が言える人いますか?
と、ひと通り確認してバルカローレのメロディを聴音で書き取ってもらったのが第1回。
2回目のレッスンではそれをパートに分かれて歌ってもらい、オーケストラでどんな楽器が使われているか聴いたあと、ターナリーとバイナリーの違いを知るためにモーツァルトのK331の1楽章を聴いてもらいました。これは最終変奏では何と8分の6拍子が4分の4拍子に変わります。
一拍が2分割されるのがバイナリー、一拍が3分割されるのがターナリーです。時間のあったグループではこの曲のテーマも聴音(メロディだけ)。自分で楽譜を書くと理解が進みます。ちなみに第3楽章は皆さんに大人気のトルコ行進曲よ!とご紹介。
さらにさらに、じゃあ超難問クイズね!
私は最初にドビュッシーの月の光を演奏。
「ぼくこの曲知ってる!」
「去年の発表会で〇〇ちゃんが弾いてた曲!」
次に同じくドビュッシーのアラベスク第1番。
どっちかはターナリーで、もう一つはバイナリーです。意外に皆さん正解してびっくり。楽譜を見せて答え合わせ。月の光は手拍子で拍を刻んでもらいました。
最後にMちゃんが「ああ、楽しかった!」とひとこと。
Mちゃんは発表会に向けてフォーレのシシリエンヌを弾いています。
8分の6拍子で、ターナリービートの曲です。
一方K君は8分の3拍子の「エリーゼのために」。
こちらはバイナリービートです。このレッスンが演奏に反映されますように!
フォルマシオン・ミュジカルは、楽典の知識を実際の名曲に結びつけて音楽的に指導する方法です。子どもたちに作曲家や音楽史や色んな事を教えたいと試行錯誤していたときにこの教育に関する本に出会い、今は隔月で高田美佐子先生のオンライン講座を受講して私自身も知識のアップデートを続けています。