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学校で伴奏者になるために

こんにちは、岐阜県大垣市のピアノ講師、杉山ゆかりです。
そろそろ卒業式の準備の季節になりました。
コロナ制限なしの卒業式は久しぶりで、
合唱曲の伴奏者になるために多くの生徒が立候補し、
オーディションを受けたと思います。
当ピアノ教室でも、伴奏者に決まった生徒、決まらなかった生徒、
両方いて、皆さまそれぞれに力を尽くしました。
決まった生徒についてはこちらでご紹介させていただいております。
生徒さんの活躍
ただし、
決まらなかった生徒も、とてもよく弾けていたということを、
ここでどうかお伝えしておきたいです。

さて。
多くの人が疑問に思うことだと思います。

伴奏者に決まる条件って何?

実際のところ、
Aちゃんの方が音楽的に素敵だったのにBさんに決まったのはどうして?
みたいなことがあったりもしますので、気になるところです。
長年たくさんの伴奏者に選ばれた子を見てきた私なりの考えをまとめました。

  1. テンポが安定していてミスがない
  2. 音が全体的に大きめ
  3. 音楽表現が自然である

ざっくりまとめるとその三つです。
ただし、上手な子が多い時には上手でも受かりません。

テンポと完成度

当然のことながら、ミスをしないというのは大事です。
ですが、たとえミスをしてしまったとしても、
冷静に平然と先へ進める対応力、これはもっと大事です。
弾き直しをするというのは、伴奏者にとって絶対に
あってはならないことです。

音が全体的に大きめ

大きい音って、そんなに大事なのでしょうか?
小さくても美しい音なら良いのでは?
そう思われる方もいらっしゃると思いますが、
はっきり言います。
大きい音が出せることは大事です。

以前、ピティナのレッスン室見学という指導者向けイベントで、
杉浦日出夫先生のレッスン室にお邪魔したとき、
先生ははっきり仰ってました。
「昔はぼくの生徒は音が小さくてね、
ちっともコンクールに通らなかったんだ」と。
まず綺麗な強い音が出せるように指導するには
どうすればいいか、そこから出発した、というような話でした。
杉浦日出夫先生は東海地方のピアノ指導者の重鎮であられます。

絶対的に強い音が出せるということは、
裏を返せば弱い音から強い音への音色の幅が大きい
ということです。
音色の幅が大きいということは、
音楽的な表現も豊かであるということなのです。

そしてもう一つ、
学校の体育館で百人以上の合唱の伴奏などしたら、
ピアノの音が全然きこえなくなる現実があるから。

以前、私の生徒が伴奏を務めたときに、
大垣市内のとある中学校へ行って驚きました。
レッスン室ではあんなに大音量で弾けていると思っていた子が
体育館ではどうにも控えめな音で弾いている
ように
聴こえてしまったのです。
体育館は音楽ホールのように音響のことを考えて設計されていないので
今一つピアノが響きにくいような気がしますね。

ですので、小学校高学年になって体格差が生まれるようになると
男の子のパワフルな音が好まれやすく、選ばれやすい傾向があります。

自然な音楽表現

これは、楽譜を細部まで見て、盛り上げ方などよく考えて弾いている
という一言に尽きます。
上手な子ばかりが伴奏者オーディションに集まっている場合
レベルの高い審査をしますから、当然ここで差が付きます。
今回ある中学校では、
音楽表現の素敵な子が補欠になり、音の大きい子が選ばれました。
ですので必ずしも決定打になるとは限らないのですが、
完成度を高めるに越したことはないというわけです。

ちなみに私のレッスンでは、伴奏オーディションを受ける生徒には
必ず「弾き歌い」をできるようにしましょう
と指導しています。
弾き歌いができる子は音楽表現やテンポが自然で美しいですし、
なにより合唱隊からすると歌いやすい伴奏になります。

来年以降、頑張ろうと思っている方、
ぜひ参考にしてみてくださいね。

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